インファクトリーでは「シルクスクリーンプリント」「インクジェットプリント」「転写プリント」「カッティングプリント」という4つのプリント方法でオリジナルTシャツを作ることができます。今回は、その中の「シルクスクリーンプリント」について解説していきます。
Contents
シルクスクリーンプリントとは
シルクスクリーンプリントは、古くからある一般的な技法で、オリジナルTシャツ製作における最も王道なプリント方法です。使用するのは「版(はん)」と呼ばれる道具です。この版にインクを乗せてプリントします。かつては絹(シルク)が使用されていたことから、シルクスクリーンプリントという名称になりました。
シルクスクリーンプリントのメリット・デメリット
メリット
単色のプリントの場合、一番お値打ちにプリントすることができます。一度版を作ってしまえば、次回以降のオリジナルTシャツのご注文の際に版代がかかりません(同じ製作内容の場合)。
また、他のプリント方法に比べて、発色がとても綺麗です。プリントの耐久性も良く、本格的なオリジナルTシャツを作ることができます。
オリジナルTシャツ以外にもポロシャツ、パーカーなどのアイテムから、綿素材、ドライ素材など、すべてのアイテムに対応可能なプリント方法となります。
デメリット
1色づずつプリントする技法なので、グラデーションやぼかしの表現ができません。また、多色プリントの場合、1色ごとに版を作る必要があり、1版ずつに費用がかかります。そのため、プリント枚数が少ないと、1枚あたりの金額が割高になってしまいます。
シルクスクリーンプリントに使用する道具
シルクスクリーンプリントでは、以下の道具を使用します。
- シルクスクリーン版
- ボディ
- インク
- スキージ
- プリント台
- ヒーター乾燥機
1.シルクスクリーン版
プリントするのに必要な版です。この版にインクをのせプリントします。アルミや木の枠にメッシュを貼り、インクを通す部分と通さない部分を作ります。
デザイン1色ごとに1版必要になります。単色デザインなら1版、2色デザインなら2版必要です。
インファクトリーでは自社で版を作成しておりますので、オリジナルTシャツを早い納期での納品が可能となっております。また、版は半永久保存しております。
2.ボディ
プリントする対象のTシャツなどをボディと呼びます。Tシャツだけでなく、ポロシャツやパーカーなど様々なアイテムを取り揃えております。
3.インク
インファクトリーでは水性のラバーインクを使用しております。ざらっとした肌触りと少しの光沢感が特徴です。多くのカラーをご用意しております。
4.スキージ
版に乗せたインクを、ボディに刷り込むために使用します。プリントするデザインによって、スキージの大きさや硬さなどを選びプリントします。
5.プリント台
プリントするボディを固定するものです。台には接着力のあるフィルムが貼ってあり、ボディがずれないよう固定してプリントすることができます。キッズサイズ専用の台や袖プリント専用の台もあります。
6.ヒーター乾燥機
ヒーター式の乾燥機です。プリント後に熱をかけることにより、インクを乾燥・定着させ耐久性を高めます。
プリント手順と注意点
1.ボディをプリント台に固定する
台にボディを固定し全体的にシワを伸ばします。プリントする場所にシワがあるとキレイにプリント出来ないので注意します。
プリント面は平面でないとプリントする事ができません。縫い目やジップなどの段差をまたがってプリントすると、インクが滲んでしまいす。
また、同じ理由で、段差に近い位置もプリントできません。プリント位置は段差から3センチ程度離す必要があります。プリント前に版を当ててプリントできるか確認します。
2.版にインクをのせる
ヘラを使って版にインクをのせます。版の上から下に向かってスキージを引いてプリントするので、版の上側にインクをのせます。
インクの量が少ないとプリントがかすれてしまうので、少し多めにのせます。プリント枚数やデザインによっても、乗せるインクの量を調節します。
大口などプリントする場合、インクの量が増えるので、マスキングテープなどで養生し、版が汚れるのを防ぎます。
3.スキージでプリントする
シルクスクリーンプリントのメインの作業のプリントです。インファクトリーではかぶせ刷りでプリントをしています。プリント前に版のデザイン部分にインクを優しく伸ばし、かぶせます。そして、そのかぶせたインクをボディに落とし込むようにスキージを引きプリントします。
このかぶせ刷りをすることによってインクの発色が良くなります。また版の乾燥を防ぐ事ができ、大口プリントが可能になります。
スキージを引く力加減も注意が必要です。スキージに均一に力が入っていないと仕上がりにムラができてしまいます。ムラにならないようにスキージ全体に均一に力が入るよう意識してプリントします。
スキージの角度にも注意が必要で、角度によってプリントの仕上がりに違いが出ます。スキージを立たせ気味(45度から65度)でプリントすると、スキージと版の接地面が少なく、インクが適量落ちるので、細かい柄や文字の再現性が高くプリントできます。
スキージを寝かせてプリントすると、ベタ部分が濃くプリント出来ます。しかし、スキージと版の接地面が多くなる事で、余分なインクが落ちてしまい、細かい柄や文字が潰れやすくなります。
黒や紺など濃色ボディの場合、1回のプリントではインクがあまり乗らず、仕上がりが薄くなってしまいます。この場合、同じ場所にもう一度プリントします。この時、1回目と全く同じ場所にプリントしないと、仕上がりがずれてしまうので注意が必要です。
スキージの角度や力加減を習得する事で精度の高いプリントができます。
4.乾燥
ボディにプリントしたインクを、ヒーター乾燥機を使用し、乾燥・定着させます。定着が甘いと、プリント面の剥がれにつながるのでしっかり熱をかけます。
ヒーターを長時間当てるとボディが焦げてしまうので、ボディの種類によって当てる時間を調節します。
5.完成・回収
乾燥が終わったらボディを回収し、発送の準備をします。オプションをつけることで、1枚ずつたたみ、袋詰めすることも可能です。
6.プリント後の片付け
版に残ったインクを戻し、版を洗います。版をキレイに保つ事で、繰り返し使用する事ができます。
まとめ
今回はシルクスクリーンプリントの手順や注意点について解説させていただきました。シルクスクリーンプリントは注意点がいくつもあります。準備する道具や機材もたくさんあり、個人で始めるにはハードルが高いかもしれません。
インファクトリーでは、熟練のプリント職人がプリントするので、質の高いプリントが可能となっております。オリジナルTシャツ作成でお悩みなら、ぜひインファクトリーにお任せください。
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